テスト期間中ということもあり、放課後の図書室は自習中の生徒達でごった返していた。
そして図書室から続く先には図書準備室という小さな小部屋があり、そこは原則として
図書委員以外の生徒の入室は禁止されている。
今、内側から施錠された準備室には二人の図書委員の姿があった。
一方の生徒の股間にもう一方の生徒の頭が埋まるという、異常な状況でーー。
「いいぜ…ライトっ…ん、もっと舌使えよ」
月は言われた通り舌を突きだし、山元の大きなペニスを舐め上げた。苦くて青臭く…、鼻が腐ると内心毒付く。
あの日の自分はおかしかった。まさかこんな奴に弱味を握られるようなヘマをするとは。
初めて女を抱き、なんだこんなものかと冷めた感情を抱きつつもやはり気分が高揚していたのかもしれない。
いつもは絶対に手を出さない煙草につい手が伸びたところを山元にはち合わせ、その後あまり得意ではない酒に誘われ何となく頷くいてしまったのだ。
たまにはいいかー。そう思ったのが間違いだった。
山元から渡されたきつい酒を一気に飲み干し、案の定意識が朦朧としてきたあの時、無理矢理でも這ってでも家を飛び出せば良かったのに。
同性相手にレイプされ、お決まりのようにその時撮られた写真によって脅されている。
今日の「これ」もその一環だった。
「んっ…、ん、んう…んん」
膝まづき、従順に奉仕する惨めな月を目の前に山元の嗜虐心は高まる。
口を一杯に広げてくわえこむ姿を携帯電話のカメラで撮り、面白そうに眺めるのだった。
「ライトさあ…お前頭いいくせに馬鹿だよなあ、あっさり俺にヤられちゃってさあ」
あの時のお前すげー良かったよ…と揶揄するように言ってやると、みるみるうちに月の頬が朱く染まると同時に薄茶の瞳が上目使いに自分を睨む。
それがますますたまらなかった。
「何睨んでんだよ、ごめんな悪かったよ」
悪びれずけらけら笑う山元が心から憎い。殺してしまいたい…そうとすら思った。
「んっ…ん…」
ぐちゅっと耳障りな音と共にペニスが更に奥深く入り込む。その圧迫感に生理的な涙すら溢れてきた。
「あ…ライト、いいよ…イクよ」
月の髪を鷲掴み、強引に出し入れしはじめた山元。
「んっんっ…ふううっ!!」
にわかに口から出されたペニスが勢いよく白濁を放ち、月の端正な顔をまんべんなく汚していったーー。
ごほっごほっと咳払いする月を尻目に、山元は悠々とペニスをズボンにしまっている。
「ライト」
月は答えなかったが、山元は構わず続けた。
「脱げよ」
その言葉に月の体が反応する。拳を握り締め、山元をにらんだ。
「…明日からテストだから勘弁してくれないか」
「なーに言ってんだよ。お前なら出来るって!それより新しいバイブ手に入ったんだ。見ろよ」
山元が鞄から取り出したのは、表面に細かい突起がついたグロテスクな張り型だった。
それを今から僕に入れようというのか…?
「や、山元…それは…」
「心配するなって。ちゃんと最後は俺のも入れてやるからさ」
山元に押し倒され服を乱暴に脱がされる中、月はいつの日か来る復讐の時を思い唇を噛みしめていた。
山元…お前は必ず…殺してやる…!
おわり